サッカー日記ブログ版

TVたまにスタジアムでのサッカー観戦記

カシージャス問題

マンチェスターシティのジョン・ハートが先発メンバーに復帰しました。マンCはノイヤーにオファを出したとかいろいろ報道されていたけど、あまり現実的な話には思えないので、これでヘマしなければ一応元の鞘に納まるかもしれません。ただ、またやっちゃった場合はまずいでしょうね。今度は金に任せて真剣に新しいGKを探しにいくだろうから。ちょうどスペイン代表のキーパーは動きやすい状況だし、素人的には実現してもおかしくないと思うんだけど。ただ、そうなるとイングランド代表のゴールキーパーは?ということになって、どっちみちどっかに穴があくから、ゴールキーパー問題って難しい。

 

先日、金曜FOOTを見ていたら、ベルマーレ平塚のGKコーチを紹介していました。スペイン人なんだけど、かなり優秀とのこと。スペインでは毎年プロクラブに引き抜かれるようなゴールキーパーを育てているゴールキーパーコーチで、スペイン国内で大変高名な指導者。本人にもスペインのチームからオファーがあったらしいけど、それをけってベルマーレのコーチとして指導しているとか。

 

で、興味深かったのはその指導方などの話ではなくて、カシージャスの話。Rマドリーで控えに回っているのはどうしてか?ということ。これにたいして、このジョアン・ミレッというGKコーチは「私がマドリーのGKを分析した限り、モウリーニョはわかっているという感想をもった」と語り始め、「モウリーニョカシージャスがRマドリーの弱点になると判断したのだろう。なぜか、彼は前に出る事が出来ないゴールキーパーだからだ」と言ってました。「しかし、持って生まれた反射神経でゴールにへばりついた状態でもシュートストップはしてみせる。しかし、至近距離からは決められてしまう」この場合「ゴールキーパーが高いポジションをとっていればシュートは打たれない。カシージャスはシュートを止めてもFWにセカンドボールを与えてしまうのだ」ということでした。え、まじ、カシージャスって世界一のGKじゃないの?って思ったけど、何て言っても有能なゴールキーパーコーチで、しかも同じスペイン人が分析した結果の答えだから信用してよさそう。でもちょっと衝撃でした。

 

実はこのカシージャス問題って、個人的に一番の関心事と言ってもいいぐらいモヤモヤしてたんですよね。わかんなくて。誰も納得した説明をしてくれなかった。

スペインのメディアはモウリーニョカシージャスの人間関係のせいで外されたという論調がもっぱら。日本でも誰も疑問を挟むことはなし。しかも、去年からだから結構長い間。

 

今期アンチェロッティが監督になって、当然カシージャスが正ゴールキーパーに復帰するものと誰もが思っていたら、アンチェロッティもディエゴ・ロペスを選んだことで、こんどは完全にみんなこの話に黙りを決め込んだ感じになっちゃって、ついに答えは薮の中かと思っていたところ。中には「アンチェロッティは昔から背の高いゴールキーパーを好んでいた」と言っていた人がいたけど、それもどうも説得力には欠けていたしね。

世界的に相変わらずカシージャスは世界有数ののゴールキーパーという認識は強いでしょう。反応の良さとファインセーブを見ちゃえば何も文句を言う事ないし。それに数々の結果を残している訳だから。

 

ただ、ジョアン・ミレッも「カシージャスとディエゴ・ロペスのどちらが優れているとは言えない」といい、「モウリーニョのサッカーには、前に出るプレーができるディエゴ・ロペスが合っていた」と言うにとどめていました。

 

年末に来て思わぬところでスッキリする答えをもらう事ができました。もちろん、そんなの全然違うという人もいるでしょう。でも、とりあえず合点のいくひとつの考え方を教えてもらったということでよかったです。

それにしても、そんな優秀なゴールキーパーコーチが日本で働いていたなんて。単純に「日本を気に入ったから」ということらしいけどラッキーなことです。今は若い年代を指導しているようなので、ぜひ世界的なゴールキーパーを育ててもらいたいものですな。