サッカー日記ブログ版

TVたまにスタジアムでのサッカー観戦記

試合を殺す

録画しておいた高校サッカーハイライトを見たら、敗れた市立船橋の監督が泣きながら、「もっと現実的にガチガチに戦ってもよかったかもしれない」と話していました。そうすれば「勝てたかも」なんてよぎったんでしょうけど、それは絶対にできないというニュアンスの言葉だったように思いました。

 

高校野球では守備のチームというのもよくあるような気がするけど、高校サッカーの強豪校はだいたい攻撃的思考が強いチームが多いような気がするのですが、どうなんでしょうか?

市船の監督の言葉を聞いていて、高校サッカーでガチガチな守備的なチームが頂点になつようになったら、それはそれでいんじゃないなんて気もするんですけどね。

 

そんな事を思いながらネットで「守備戦術」「高校サッカー」で検索してみたら、鳥取の境高校という学校が守備的な戦い方で強豪校に善戦したという記事に出くわしました。「守備しかできなくても、ここまでできるというインパクトは残せたのではないかと思います」と監督がコメントしている通り、完全に守備を意識した戦術だったみたい。なんでも1トップを残して残り10人で守るという戦術に記者は清々しかったと感想を述べていました。監督は「選手は海外のサッカーを見ているのでパスサッカーをしたいのはわかる。だけど、守備的なサッカーもある」と選手には説明してやらせたと言うことでした。

 

「試合を殺すことができない」とは昨年末のモウリーニョのコメントでした。「試合後疲れるのは、相手にとどめを刺して殺す事ができないから」。記事にしたくなるようなインパクトがある言葉のチョイスは流石(以前、オシム監督も同じ様なことをいっていた)です。ファンにも届くけど、それと同時に選手にも何が足りないか、監督が何を求めているのか、が明確に伝わったんじゃないかな。

 

 このコメント後のプレミアリーグチェルシーがアウエーでサウザンプトンと対戦して、前半0-0。後半に入り、5分経過したところで、リズムが変わらないと判断すると、マタとシュールレに変えてウイリアンとオスカルを投入して3点取って勝利。見事という他ない采配でした。引っ込められたマタは不満げだったけど結果がでてしまったのだから、文句は言えないよね。

 

サッカーは、攻撃的とか守備的とか関係なく、今何をしなければいけないのかとか、どうすれば勝利に近づくのかとか、そのへんを的確に見極めて戦っているチームは強いし、見ていて面白い。それはたぶんどのレベルの試合でもそうでしょう。

日本の高校サッカーは、どうなんでしょうか?どこの地域のチームもうまいけど、いろいろ違いがあるのかないのか?それを知るには、まずは高校サッカーを取り巻くテンションの高さに追いつかないと駄目だな。(というよりロッカールームでみんな泣くとか、そういうのを売りにしているTV局のやり方が馴染めないのかも?)